2018年(平成30年)11月放送予定
11月10日(土):第百四回:多面的な視点
話者:センセイ、マッサン
センセイは冒頭で多くの視点で物事を見ることの重要性を述べ、それは古來から日本人の特性であったと考える。縄文時代からの特性であったはずの多面的視点が損なわれつつある要因として、分業化が進み、各箇所の拡大視が全体としてのバランスを崩すからだと持論を展開。現代の弊害として「理論ありきで理論に合わせようとする」「段取りは得意だが、崩れた時に対応出来ない」といったものも単一的視点から来ると語り、現代の生き方や考え方に視点を投げかける。
11月20日(火):第百五回:死生観
話者:センセイ、マッサン
前半は、技術を伴ったとしても時代や個々人の持ち物、地域性等から結果的に「似ない」という話題から、過去の偉人が蘇り現代日本を再生する映画があったら面白いんじゃないか?という話で盛り上がる。センセイは陸奥宗光が立派な髭を蓄え明治人然として国会で喋りだしたら面白いと。それを大真面目にやって欲しいと希望しマッサンも呼応する。(近年では2012年にドイツでベストセラーとなり、2016年に映画化された「帰ってきたヒトラー」等がある。)後半は、マッサンが2018年9月15日に亡くなられた樹木希林さんの話題をし、樹木希林さんの話を通し、死生観の話へ。
11月30日(金):第百六回:役者と自然観
話者:センセイ、マッサン
役者 笠 智衆(りゅう ちしゅう)の話題から。センセイは小津安二郎の映画に見られるような表現力は今の役者からは感じられないと言う。嘗てのようなレベルには至っていないと。マッサンは樹木希林さんが出た嘗てのドラマの話をし、センセイはそれを受けて、まさに制約は制約として、ハプニングはハプニングとして変化を受け入れ、それを活かしてこその表現活動だと述べる。ケレン味は裏を返せばクセであり、美術の高見がそうであるように、目指すはクセを取り除いた先に残り得たもの。果たして現代の人はそこを見えているのだろうかと視点を投げかける。
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