2020年(令和2年)9月放送予定
9月10日(木):第百六十五回:君江さんとのこと弐
話者:松里鳳煌
2001年に亡くなられた書家の野尻泰煌先生の奥様、茹園先生こと君江さんとのことを思い出す放送第二回。2001年の6月10日何時も通り次回の個展へ向けて鋭意制作中の野尻泰煌。それを手伝う私。来るはずの君江さんが来ない。その日は何時も通り夜9時まで作品を書いて分かれるも、翌日大至急来て欲しいと。後に茹園先生は亡くなり、野尻先生は失意のドン底に。加えて糖尿まで発覚。野尻先生を送り出し、彼女との約束を果たせたと実感する。そして今年、師の追悼展を開催する。
9月20日(日):第百六十六回・壱:飽きるという能力
今回はオムニバス仕立て。短すぎて放送出来なかった興味深いトークを3本纏めてお届けいたします。
【蔵出し】話者:野尻泰煌(センセイ)、松里鳳煌(マッチャン)、相模泰生(サガミさん)
とあるビジネスの展示会で聴講したAIに関する研究者の言葉が興味深いとマッチャン。それが「人間の能力で凄いのは飽きるという能力」というもの。それは奇しくもセンセイが言った言葉でもあった。センセイは北大路魯山人の言葉を例に取り上げ、自身の体験から何事も飽きてからが第一歩だなと感じると語る。(2019年収録)
弐・伝統文化の保護
【蔵出し】話者:野尻泰煌(センセイ)、松里鳳煌(マッチャン)
伝統文化の分野では時代とのギャップがどうしても埋められない分野もあるとマッチャン。明らかに使われなくなった、言い換えれば用の美を持ち得なくなった分野の伝統文化はギャップが広がるばかりで失われる可能性は否めないと言う。そのギャップを埋めることは果たして出来るのだろうかとの問にセンセイは出来ないと応える。伝統というのはやはり国家レベルの保護が必要だろうと。(2018年収録)
参・自分の後ろ姿
【蔵出し】話者:野尻泰煌(センセイ)、松里鳳煌(マッチャン)
ワグナーと若き皇帝の物語について談笑する二人。皇帝の悲惨な最後から自分の後ろ姿というのはわからないという話に。外から見て羨ましいと思える人ですら当人は必ずしもそう思っていないことがあるとマッチャン。センセイは、幸不幸というのは本人が精神的に安定しているかどうかにかかっている気がすると語る。(2018年収録)
9月30日(水):第百六十七回:映画よもやま話
【蔵出し】話者:野尻泰煌(センセイ)、松里鳳煌(マッチャン)
ヒッチコックが隆盛を極めた時期が日本にあった。そのため世代にとっては共有可能な話題でもありマッチャンは訊ねる。センセイはヒッチコックと言えば彼の代表作である「鳥」を思い出すと言う。マッチャンは鳥もさることながら個人的に「裏窓」が印象深いと応じる。「裏窓」を中心に、映画業界の裏話や、映画業界の様々な話をする二人。素材によらず調理次第では魅力的な作品はいかようにでもなり、そこに一貫して監督が出るという話に。(2019年収録)
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